経済学博士 峯村信吉 著 「会計学説史」 、Ernst Walb 会計学説 |
Ernst Walb の後著 ( Ernst Walb, Finanzwirtschaftliche Bilanz, 2 Auflage 1946, ) では、企業利益のほかに、Betriebsgewinn という概念に言及している。 この利益概念は、企業利益が貨幣経済的に計算されるのに対して、 gÜterwirtschaftlich に計算されるところに特徴をもっており、製品の生産に関する経営上の収益と費用とを対比して行われる 経済価値的計算による利益概念である。この計算で除外される項目は、 neutalen Posten といわれるが、これは、一般的、原価計算基準で除外される項目、すなわち、製品の生産と関係のない項目、異常な項目、過大計上の項目(たとえば、過大な減価償却費)等をいう。 ( 中 略 ) Ernst Walb の利益概念の本質は、企業利益に求められる。 Ernst Walb の会計学説は、交換経済における資金と給付との対流に注目しているところに特徴があるが、このような現象があらわれるのは、原則として、目的費用、目的収益の性格をもつものと考えられる場合の給付を授受した場合である。 ( 中 略 ) このほか、資金と給付との対流がなされない事例として、 Zusatzaufwand といれるものがある。たとえば、無償取得の資産を受け入れた場合、資金と給付との対流は存在しないが、当該資産を評価して費用化する場合は、 Zusatzaufwand となる。 Zusatzaufwand における給付の受け入れは、資金と給付との対流の例外をなすものである。
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私のコメント: 過去、ハーバード大学において、ノーベル経済学賞 授与されたロシア出身 学者ワシリー・レオンチェフ (Wassily Leontief) とサイモン・スミス・クズネッツ ( Simon Smith Kuznets) から経済学 等についてを学んだ 私のゼミナール恩師、慶應義塾大学 商学部 西川俊作教授は、当時、慶應義塾大学 三田にて峯村信吉教授 講座「会計学説史」、西川ゼミナール員で、唯一履修している私に、その解説された。「 Ernst Walb 会計学説 」は、今後、ドイツのみならず、日本の会計学説においても重要な会計学説と・・・等 説明された。