【ローマ藤原章生】債務危機への懸念で政局が大きく揺れたイタリアの下院は12日午後(日本時間12日夜)、財政安定のための年金改革などを盛り込んだ12年予算案を賛成多数で可決した。ベルルスコーニ首相は予算成立を辞任の前提としており、可決を受けて、ナポリターノ大統領に辞表を提出し、内閣は総辞職する。早ければ12日夜にもマリオ・モンティ元欧州委員(68)を新首相とする危機対応のための暫定政権が誕生する見通しだ。08年の総選挙に勝利して第4次内閣を発足させたベルルスコーニ首相は、女性スキャンダルや贈賄疑惑の裁判などを免れるため新法を制定し、国内外の批判を集めた。これまでは議会工作で辞任の危機をくぐり抜けてきたが、今回は、1.8兆ユーロを超す政府債務の返済能力を問われたイタリア国債の価格が8月から大幅に下落。首相の対応の鈍さや危機感の欠如を嫌った与党議員が造反し、辞任を決定づける状況となった。モンティ新政権の発足は与野党議員の大半が支持しており、経済の専門家を中心とした「挙国一致内閣」となる。現政権の任期は約1年半残っているが、ベルルスコーニ首相や一部の政党は早期の選挙実施を求めており、新政権の運営の障害となる可能性もある。 ・・・ 平成23年11月13日(日) 毎日新聞 1時48分配信 より
私のコメント : ベルルスコーニ首相の辞任は、欧州経済のみならず、日本の経済に与える影響も大きいと推察する。