安倍首相:「大戦、痛切に反省」 米議会演説 |
米議会で首相が演説するのは吉田茂(1954年)、岸信介(57年)、池田勇人(61年)に次いで4人目で、上下両院合同会議では安倍首相が初めて。首相は「希望の同盟へ」と題して英語で演説した。
首相は演説に先立ってワシントン市内の第二次世界大戦記念碑を訪れたことを紹介し、真珠湾などの激戦地を挙げて「歴史とは実に取り返しのつかない、苛烈なものだ」と表明。対米開戦の過ちにも言及した。そのうえで、「熾烈(しれつ)に戦い合った敵は心の紐帯(ちゅうたい)が結ぶ友になった」と述べ、戦後70年にわたる日米関係の発展に自信を示した。
アジアに対する過去の植民地支配への「おわび」や慰安婦問題には直接触れなかったが、「紛争下、常に傷ついたのは女性だった。わたしたちの時代にこそ、女性の人権が侵されない世の中を実現しなくてはいけない」と述べた。
首相は米国が掲げるアジア重視の「リバランス政策」を支持し、海洋進出を強める中国を念頭に、(1)国家が何かを主張する場合は国際法に基づくこと(2)武力や威嚇を自己の主張のために用いないこと(3)紛争解決はあくまで平和的手段によること−−という3原則を呼びかけた。
安保法制整備について「実現すれば、日本は危機の程度に応じ、切れ目のない対応がはるかによくできるようになる」と自衛隊の対米協力に意欲を示し、「地域の平和のために確かな抑止力をもたらす」と訴えた。国連平和維持活動(PKO)などの実績も紹介し、「日本は世界の平和と安定にこれまで以上に責任を果たしていく」と述べた。
環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉に関しては「日本と米国がリードし、いかなる国の恣意(しい)的な思惑にも左右されないフェアでダイナミックで持続可能な市場をつくりあげなければならない」と述べ、早期妥結を呼びかけた。
・・・ 毎日新聞 2015年04月30日 01時11分(最終更新 04月30日 09時19分)より
私のコメント: 島根県・山梨県の各関係者のご活躍も祈る。