<EU>財務相会合でギリシャ問題協議 交渉は時間との闘い |
財務相会合は、7日午後6時半(日本時間8日午前1時半)から開催されるユーロ圏首脳会議に先立って開かれた。ギリシャ側は会合で、ギリシャが抱える公的債務の返済負担の3割軽減を要求するほか、2年間の新たな金融支援を求める見込み。債権者側が支援の条件として受け入れを要求している緊縮策については大筋で認めるとしながらも、離島に対する付加価値税(日本の消費税に相当)軽減措置の維持や防衛費削減の緩和など、複数の修正を要求する見通しだ。
チプラス首相は6日、主要3野党の党首との間で(1)国家の資金繰りの改善(2)財政改革(3)公的債務問題の協議--などを共通目標とすることを確認し、挙国一致体制を取り付けた。さらに財務相を、ユーロ圏諸国との関係が悪化していたバルファキス氏から穏健派のチャカロトス副外相に交代させており、支援取り付けに向け背水の陣で臨む姿勢を示している。
EU側は6日にドイツのメルケル首相とフランスのオランド大統領が会談。国民投票の結果を「尊重する」とする一方で、ギリシャ側に「信用性があり真剣な」財政再建策を提案するよう求めることで一致した。公的債務の削減については財政規律に厳しいドイツやオーストリアなど複数の国が抵抗しており、交渉は難航が予想される。
ギリシャ政府は、銀行閉鎖や預金引き出し制限などの資本規制を継続しているが、銀行の資金はほぼ底をついているとみられる。だが、欧州中央銀行(ECB)は6日の理事会で、EUとギリシャの支援交渉が停止していることからギリシャの銀行への資金供給の増額を見送った。ギリシャ政府は銀行破綻の回避のため、早期にEUとの合意を取り付ける必要に迫られている。 ・・・ 平成27年7月7日(火)、毎日新聞 21時23分配信より
私のコメント: 欧州連合(EU)は7日、ブリュッセルでユーロ圏財務相会合を開き、財政危機に陥っているギリシャへの金融支援について協議を始めた。内外の金融関係者は、今後のなりゆきも、慎重に、見守りたいものである。