続落するガソリン価格 「リッター100円割れ」時代は再来するのか? |
ガソリン価格の下落が続いている。17日時点のレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は、原油安を背景に6週連続の値下がり。東京都内の一部セルフスタンドでは120円前後で売られている。ただ、ガソリン安のニュースに対しネット上では「昔はもっと安かった。まだまだ高い」といった不満の声も漏れる。いったい今後もガソリン価格は下がるのだろうか?
■激戦区はリッター120円前後も
「来週も小幅な値下がりとなりそうです」。こう話すのは全国のガソリン価格を調査している石油情報センターの担当者だ。17日時点のガソリンの全国平均価格は、10日の前回調査より1円80銭安い138円20銭だった。
しかも、これはあくまでも“全国平均”。ガソリンスタンドの販売競争が激しいとされる埼玉県の平均は133円10銭、茨城県も同じく134円20銭と全国平均を下回る。
また、石油情報センターは、店員が給油や窓ふきなどのサービスを行う、いわゆる「フルサービス」と呼ばれる店舗と、消費者が自らが給油を行う「セルフサービス」の店舗を一緒に調査している。セルフだけを取り出せば価格はさらに低い。
東京都の平均価格は139円90銭だが、販売激戦区とされる世田谷区の環状8号線沿いなどの一部セルフスタンドでは、120円前後の店舗も散見される。
ガソリン価格が下がっているのは、原料となる原油が値下がりしているからだ。昨年8月の原油先物相場は、指標となる米国産標準油種(WTI)で1バレル=100ドル弱で推移していた。だが足元では一時40ドルを割り込むなど、半値以下の水準だ。
石油輸出国機構(OPEC)の減産見送りや米国のシェールオイルの生産拡大、世界経済の先行き不透明感などを背景に、供給と需要のバランスが崩れ、原油価格が下がっている。
ガソリン価格が下がってきたことで、「これまでは1000円、2000円と小刻みに指定して給油する人が多かったが、最近は満タンにする人が増えている」(都内のガソリンスタンドの店員)という。
■当面は下落継続の見方も
では、今後もガソリン価格は下落傾向が続くのだろうか。結論から言うと、当面は安値で推移しそうだ。
イランと欧米が核問題の包括解決で合意したことを受け、今後はイラン産原油が増えるとして、市場では原油安が続くとの見方が多い。
JX日鉱日石エネルギーや出光興産といった石油元売り各社は原油安を受け、7月のガソリン卸価格を3カ月ぶりに引き下げた。卸価格の引き下げは、時間をおいて店頭価格にも反映される。
しかし、最近のガソリン安のニュースに対し、ネット上では根強い不満の声も上がっている。「原油価格が半減しているのに全国平均で140円弱とは不思議」「リッター100円を切っていた時代が懐かしい」といったコメントも見られる。
実際、100円を切るような安値の時代があった。石油情報センターによると、ガソリンの全国平均価格は1998年10月~99年6月にかけて、複数回にわたり1リットルあたり91円の最安値を付けたという。
当時の為替相場は1ドル=113~122円程度。現在と比べてさほど開きはないため、ガソリン安は為替要因ではない。やはり原因は原油価格だ。当時、WTIは1バレル=13~15ドルと、現在の3分の1程度の価格で推移していたのだ。
■GSの閉鎖相次ぐ…
しかし、今では原油価格が20ドルを割れるような水準では、「政府予算が拡大した中東産油国の財政がもたない」(大手石油元売り幹部)。米国でシェールオイルを生産する事業者も採算が取れないため、かつてのように10ドル台まで原油価格が落ち込むとは考えにくい。
また、過当競争で疲弊したガソリンスタンドの閉鎖が相次ぎ、店舗数が減っているため、ガソリン価格は下がりにくくなっているとされる。
ガソリンの国内需要は、少子化や低燃費車の普及で「構造的に年率2%程度ずつ縮小している」(大手石油元売り首脳)という。このため、採算の取れなくなったガソリンスタンドが店をたたみ、その数は減少傾向をたどる。
石油元売り各社の4~6月期の決算発表資料によると、JXグループのスタンド数は6月末時点で1万706と13年3月末比で5%減。出光興産も6月末時点で3714と、08年3月末比23%減少した。ガソリンスタンドの数が減れば、競争原理は働きづらくなる。
ガソリン安とはいえ、為替が極端に円高に振れない限り、かつてのように1リットルあたり100円を切るような安値水準の実現は難しいといえそうだ。(大柳聡庸) ・・・ 平成27年8月26日(水)、産経新聞 10時35分配信より
私のコメント: ガソリン価格の下落が続いている。レギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は、原油安を背景に6週連続の値下がり。ガソリン安のニュースに対しネット上では「昔はもっと安かった。まだまだ高い」といった不満の声も漏れる。ガソリン価格の推移も、プラザ合意との関係がある。平成27年8月26日、外務省との諸対応 等 も私には、あり、島根県 益田市 亀井事務所 亀井亜紀子先生へ、私は、その相談と報告に上がった。