「野党では激動乗り越えられぬ」参院選大分“自民空白区”返上へ進次郎氏ら応援続々 |
参院選は25日、公示から初めての週末を迎えた。九州・山口には与野党幹部らが続々と応援に入り、支持を訴えた。大分選挙区(改選1)で自民党は、小泉純一郎元首相の次男で知名度のある進次郎氏を投入した。伝統的に社民党の地盤で野党の勢いが強く、全国でも屈指の激戦区になっている。果たして九州・山口の「1人区」で唯一の“自民党空白区”を返上できるのか-。
(九州総局 中村雅和)
「今、世界は大きな分岐点にある。そこでは安定した政治基盤が大切だ。無責任な野党では、激動の世界を乗り越えられません」
25日、大分市の商店街で小泉氏が約1千人の聴衆に自民新人、古庄玄知(こしょう・はるとも)氏(58)への応援を呼びかけると、割れんばかりの拍手が起きた。
英国の欧州連合(EU)からの離脱決定を受けて早速、世界がピンチに陥ったこのタイミングだからこそ、古庄氏も「安定政権が必要で、安倍晋三政権の経済政策のアベノミクスを継続させるべきだ」と訴える。
自民は平成16年参院選以来、民進現職の足立信也氏(59)に2連敗を喫した。県内の4割の有権者がいる大分市で連合大分傘下の自治労の影響力が強く、水を開けられたのが大きかった。
それが昨年春の統一地方選で与党の支援する佐藤樹一郎氏(無所属)が大分市長選で勝ち、風向きが変わった。
だが、昨年9月に公募で選ばれた古庄氏は知名度が低い。そこで、26年衆院選で敗れ、巻き返しを図る穴見陽一衆院議員(比例九州)との二人三脚で「ローラー作戦」を展開し、こまめにミニ集会に顔を出す。
県内各小選挙区の選出国会議員も次期衆院選をにらみ、地道に電話などで投票を呼びかける「地上戦」に余念がない。
政権に返り咲いたのを追い風に、この間の与党の実績を丁寧に訴える。
自民県連幹部の一人は「県都の市長も自民系に代わり、地元の商工関係者らもこぞって与党支持に変わりつつある」と打ち明ける。
一方、メディアへの露出を増やし、自民党や古庄氏の名前を売り出す「空中戦」でも、野党をしのごうと躍起になっている。
安倍晋三首相は22日の公示日も含め一連の熊本地震で4回、大分入りした。「被災者を真剣に思うトップリーダーだ」(由布市の60代主婦)との印象が、有権者に浸透しつつある。
今月15日には二階俊博総務会長らが由布市を訪ね、党も被災者支援に全力を尽くす姿勢を示した。
小泉氏もこの日、由布市での応援演説に臨む直前に「由布院温泉旅館組合」の幹部らと面会した。演説では早速、「地域を支えるのは観光業だ。その復興を進めるのが重要だ」と訴えた。
小泉氏を呼んだのは、古庄氏以上に、若い世代や無党派層への発信力を期待してのものだった。
弁護士の古庄氏には「どうしても泥臭さが足りない」(自民県議)とのイメージがつきまとう。そこで、たたき上げで政権中枢に上り詰めた菅義偉官房長官にも、27日の大分入りを要請した。
受けて立つ野党も黙ってはいない。民進党は山尾志桜里政調会長(22日)や蓮舫代表代行(24日)の「女性二枚看板」に続き、この日は岡田克也代表も駆け付け、てこ入れした。
同選挙区にはほかに幸福新人、上田敦子氏(49)も立候補している。
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届け出順(1-3)
上田 敦子 49 元銀行員 幸 新
古庄 玄知 58 弁護士 自 新 【公】
足立 信也 59 元厚労政務官 民 現 ・・・ 平成28年6月26日(日)、産経新聞 7時55分配信より
私のコメント: TPP交渉参加は、民進党 前身の民主党政権が打ち出し、民進党内は、岡田氏を含め推進派も多いため、TPPの是非に踏み込みにくいのが実情だ。 また、原発争点にならず 野党統一候補も 訴え 封印し、 民進党 岡田克也代表は、参院選 党首として、国民へ、主張すべきものが、・・・・。