琉球芸能も春日大社正遷宮祝う 14日、能楽の“聖地”に奉納 |
世界遺産・春日大社(奈良市)の20年に1度の「式年造替(しきねんぞうたい)」で修理を終えた国宝・本殿にご神体が戻った「正遷宮(しょうせんぐう)」を祝い、14日に沖縄県の琉球(りゅうきゅう)芸能が奉納される。前日の13日には山形県の黒川能も披露され、能楽などの古典芸能の聖地、春日大社に北から南から、貴重な2つの芸能が初めて奉納されることになる。
現在の主流派の発祥が奈良である能楽は、徳川幕府が式楽(しきがく)(儀式に使う芸能)に定めたことなどから全国に広がり、南は沖縄・石垣島にも能囃子(はやし)が伝わったとされる。18世紀には琉球の舞踊家、玉城朝薫(ちょうくん)が能楽や歌舞伎などを研究し、独自の舞踊劇である組踊(くみおどり)を完成させた。
しかし、石垣島・登野城(とのしろ)に伝わったという組踊の出囃子(舞手の登場曲)は時代とともに失われてしまった。そこで昨年、地元の伝承者らが資料をもとに大鼓、小鼓、太鼓による出囃子を復元。琉球芸能奉納実行委員会(尚圭子委員長)を組織し、能楽の故郷である奈良・春日大社の式年造替で、よみがえった琉球芸能を奉納することになった。
当日は午前11時から春日大社林檎(りんご)の庭で奉納する。組踊の出囃子は地元以外では初めて復元上演され、「扇子踊」が披露される。
復元にかかわった能楽大倉流小鼓方十六世宗家の大倉源次郎さんは、「能が北から南まで広がり、能のルーツの奈良で今回、琉球芸能が奉納される。琉球と日本の芸能の接点を見直したい」と話している。・・・平成28年11月12日(土)、産経新聞 07:09 更新 配信より
私のコメント:世界遺産・春日大社(奈良市)の20年に1度の「式年造替」で修理を終えた国宝・本殿にご神体が戻った「正遷宮」を祝い、14日に沖縄県の琉球芸能が奉納される。前日の13日には山形県の黒川能も披露され、能楽などの古典芸能の聖地、春日大社に、貴重な2つの芸能が初めて奉納されることになる。