<黒田日銀>緩和効果、鮮明に |
◇市場関係者、円安株高「当面続く」
東京株式市場で日経平均株価は午前9時の取引開始直後から急伸し、9時9分にこの日の最高値となる前日終値比591円08銭高の1万3225円62銭をつけた。1万3000円台を回復したのは、08年8月29日以来、約4年7カ月ぶり。ただ、その後はじわじわと値を下げ、終値は前日比199円10銭高の1万2833円64銭。それでも年初来高値を更新した。大和証券の野間口毅株式チーフストラテジストは「債券市場が反転上昇したことで、警戒感が出たのでは」と指摘した。外国為替市場でも朝方から円安.ドル高が進み、午前中に3年8カ月ぶりとなる1ドル=97円台をつけた。しかし外為市場でも、債券市場の変調から円買いが強まり、一時1ドル=95円台にまで戻した。円安.株高への期待感に水をさしたのが債券市場。為替や株の動きと連動して買いが先行した午前の長期金利は史上最低水準となる0.315%をつけたが、逆に「投資家が高値に対する警戒感から疑心暗鬼になり、売りに回った」(SMBC日興証券の野地慎氏)とされ、午後には一気に0.620%まで急上昇した。東京証券取引所の国債先物も大きく売り込まれ、東証は取引を10分間中断する「サーキットブレーカー」を2度発動。下げ幅が前日終値比で1円以上になると発動される措置で、1日2回の実施は異例だ。こうした動きを投資家は警戒し、円安や株高の急伸に歯止めをかけたとみられる。その後、再び買いが先行し、ほぼ前日並みの0.460%で取引を終えた。ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次氏は「長期金利の乱高下は投資家が金利水準をどうとらえるべきか迷った痕跡ではないか」と分析した。今後の見通しについて市場では「当面は円安基調が続き、場合によっては100円もある」(野地氏)などと緩和効果の継続を見込む向きが多い。ただ、欧州では財政再建途上のイタリアなどで債務懸念が再燃する不安も残り、大きく株高.円安が進んだ分「欧州の悪影響の反動は大きくなる可能性もある」(国内証券)との見方もある。【高橋慶浩】 ・・・ 平成25年4月5日(金) 毎日新聞 21時57分配信より
私のコメント : 日本内外における株式市場、債券市場も、この度、慎重に、その状況も眺めていく必要があると感じる。