2014衆院選:新2区 自民党員「誰を支援したら…」 /山梨 |
12月2日公示の衆院選を前に、自民党四役の茂木敏充選対委員長と二階俊博総務会長が、新2区でそれぞれ別の保守系の立候補予定者の総決起集会に出席する計画が浮上し、地元に波紋が広がっている。元々保守系が分裂していることに加え、来年の知事選の候補者選考を巡るゴタゴタが対立に拍車をかけている。自民党員らからは「誰を支援したらいいのかわかりにくい」との声も漏れる。
「堀内さんが2区の唯一の党公認立候補予定者だ」。27日夜、新たに2区となる甲州市であった自民党公認の前職、堀内詔子氏(49)の総決起集会で茂木氏はこう繰り返した。一方、同区で対決する元自民党で無所属の前職、長崎幸太郎氏(46)を念頭に「自分が自民党から期待されているとの誇大広告をしている」と暗に批判した。
長崎氏は現在は無所属だが、2005年の「郵政選挙」では郵政民営化に反対した元党総務会長の堀内光雄元衆院議員への「刺客」として党公認を得て旧2区から出馬。堀内氏に敗れたが、比例で復活当選した。
その後、堀内氏が復党したことで09年の衆院選では、逆に公認を得られず離党し無所属で出馬して堀内氏と共に落選。12年衆院選では堀内氏の後継で、義理の娘詔子氏を破って当選した。長崎氏はこの間、復党を求め続けてきた。自民党の派閥の一つ、二階派(志帥会)に特別会員として名を連ねている関係から、29日には二階氏が長崎氏の集会に出席する予定だ。地元で二階氏の顔写真入りのチラシも作成した。
構図を複雑にしたのが、来年1月の知事選を巡る党本部の動きだ。党県連が独自候補を擁立できない中、党本部は「不戦敗」を避けるため、党員でない長崎氏に水面下で出馬を打診。最終的に長崎氏が固辞した経緯がある。この時期の茂木氏の地元入りに長崎氏の支援者は「知事選で出馬を打診した義理があるのに、なぜわざわざ(相手候補予定者の)総決起集会に出るのか」と不信感を募らせた。
一方、二階氏の山梨入りに県連の皆川巌幹事長は25日、党本部で開かれた全国幹事長会議で、二階氏が長崎氏の応援で地元入りの予定があることを問題視。「2区に公認候補予定者がいるのに、組織として示しがつかない」などと訴え、二階氏の動きをけん制。さらに27日夜、堀内氏の集会で応援演説に立った江口英雄上野原市長は「何で自民党三役(の二階氏)が対立候補側に平気で応援に行くのか。絶対に許せない」と不満をぶちまけた。
茂木氏の山梨入りについて、堀内陣営側は、知事選で茂木氏が長崎氏に出馬打診で動いたことを挙げて「早めに堀内氏側との関係を修復したいのだろう」と推測している。【小田切敏雄、山縣章子、片平知宏】
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◆2区
◇新2区の顔ぶれ
堀内詔子 49 私立美術館長(1)自 前
秋山晃一 61 党県委員 共 新
長崎幸太郎 46 [元]財務省主査(2)無 前
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◇旧山梨2区での長崎氏と、堀内光雄・詔子両氏との対決結果
2005年
長崎幸太郎(自)比例復活
堀内光雄(無)当選
2009年
長崎幸太郎(無)落選
堀内光雄(自)落選
2012年
長崎幸太郎(無)当選
堀内詔子(自)比例復活
※(自)は自民公認、(無)は無所属、敬称略
・・・ 平成26年11月28日(金)、毎日新聞 地方版より
私のコメント:各県知事のご活躍も祈る。来年1月の山梨県知事選を巡る動きも、私には、内閣官房 地域活性化統合 事務局長も勤められた山本繁太郎山口県前知事より、その当時、私が聴き及んでいる各対応も、山梨県にはある。