ゆうちょ銀社長に長門氏、前シティ銀会長 上場へ体制整備 |
ゆうちょ銀の社長は、前任の井沢吉幸氏(67)が3月末で退任し、1日から西室氏が兼務していた。西室氏は今後、日本郵政社長に専念する。
23日の記者会見で西室氏は、長門氏を迎える理由を「金融に精通していることに加え、組織を率いるのにふさわしい」と話し、経営手腕に期待していると説明した。産業界や国際関連の業務にも詳しいとして、適任と判断した。
長門氏は旧日本興業銀行(みずほフィナンシャルグループ)の出身。大企業や国際部門経験が長く、富士重工業副社長やシティバンク銀行会長を歴任した。西室氏は「富士重で北米事業の拡大を主導したことや、不祥事が相次いだシティバンク銀を再建したことを評価している」と話した。
今秋に株式上場を控えたゆうちょ銀行は、収益力の強化へ資金の運用力を高めることが課題。1日に発表した中期経営計画では、外国債券や株式への投資を3年後までに3割増やし60兆円とする方針を掲げた。リスクの高い投資をするための管理体制づくりも課題だ。
こうした体制づくりのためにゆうちょ銀は、外部の人材を募集している。今夏にも運用を担当する新たなチームが立ち上がる見通しで、新社長には様々な背景がある人材をまとめて率いる力量が必要になる。
日本郵政グループの経営トップは一般企業の経営者と異なり、国会など政治の場での発言・説明などを求められる機会が多い。民間出身の長門氏にとっては、こうした対応も課題になりそうだ。
長門 正貢氏(ながと・まさつぐ)72年(昭47年)一橋大社卒、旧日本興業銀行入行。01年常務執行役員。03年旧みずほコーポレート銀行(現みずほ銀行)常務執行役員、10年富士重工業副社長。12年から今年3月までシティバンク銀行会長。東京都出身。 ・・・ 2015/4/23 日本経済新聞 17:37 配信より
私のコメント: 日本郵政グループ 関係者 皆様のご活躍をお祈り申し上げています。