<関東・東北豪雨>避難所、断水続く 「衛生面に不安」 |
関東・東北豪雨で大水害に見舞われた被災地では、日を追うごとに避難生活が過酷さを増している。避難の長期化も予想される中、特に持病がある人や高齢者にとっては健康維持が大きな課題だ。断水解消の見通しは立たず、衛生面を不安視する声も上がっている。
鬼怒川の堤防が決壊した茨城県常総市では12日午後4時現在、避難指示・勧告が計1万8531人に出され、5100人余りが市内外の避難所に入っている。市中心部にある県立水海道(みつかいどう)第一高には約150人が避難。武道場で過ごす同市中妻町の女性(69)は、ぜんそくの持病があり夜にせき込むため、「周りに迷惑をかけないように」と11日夜は廊下に椅子を並べて寝た。
母親(93)は認知症を患っているといい、環境が変わったせいか眠れなくなっている。脚が不自由で車椅子生活だが、近くのトイレは断水で使用不能。屋外に設置された簡易式の和式トイレは狭く、おむつ交換が困難なため、女性は「福祉施設に移らせてもらえないだろうか」と訴えた。
講堂ではペットボトルの水でトイレを流すため周囲に悪臭が漂う。家族4人で避難した女性(45)は「子どもが体調を崩している。不衛生なのが不安だ」と顔をしかめた。
運営する市職員にも疲労感がにじむ。市社会福祉課の土本悠綺(ゆうき)主事は「人手や設備が限られている中、できることをやるしかない」と険しい表情で語った。
同県土浦市から派遣された保健師によると、寝不足や慣れない環境によるストレスで、血圧が上がる人が増え、風邪をひく人も出ている。避難所の状況を調査している同県守谷市社会福祉協議会によると、「人の出入りが多く、気が休まらない」とこぼす避難者が少なくないという。常総市新石下(いしげ)の無職、荒井和巳さん(74)は、「早く家でゆっくり寝たい」と疲れた表情を見せた。
また、避難所から自宅の様子を見に行った同市若宮戸の自営業の女性(53)は「停電しており、土で汚れた洋服を洗濯できない。冷蔵庫も動かず、生活できない。水没した車も動かない」と嘆いていた。
一方、豪雨後初めての週末を迎え、救援ボランティアの被災地入りも本格化した。茨城県は12日、常総市の石下総合体育館に「災害ボランティアセンター」を設置。初日はカレーライスの炊き出しがあり、調理のボランティアをした地元少年サッカークラブのコーチ、秋葉勇二さん(44)は「同じ市民として役に立ちたいと思った」と話した。
薬品や衣類などの救援物資も全国から次々に届いている。県立下妻二高2年で野球部の沼尻隼帝(はやて)主将(16)は部員21人とともに救援物資の運び込みを手伝い、「地域の人への恩返しです」と汗を拭った。【遠藤大志、加藤栄】 最終更新:9月12日(土)21時40分 ・・・ 平成27年9月12日(土)、毎日新聞 21時22分配信より
私のコメント: 関東・東北豪雨で大水害に見舞われた被災地では、日を追うごとに避難生活が過酷さを増している状況も、国民は、その余力と時間 あれば、可能な限り、力も貸し、被災地 支援もしていかなければいけない。ボランティア活動、また、被災地へ救援物資 等の支援については、各被災地における 各 社会福祉協議会 ホームページから、それを閲覧されるとわかりやすいと思われる。