<東京六大学野球>「フォークの神様」90歳杉下さん始球式 |
「フォークボールの神様」の異名を取り、プロ野球・中日などで通算215勝を挙げた杉下茂さん(90)が、9月26日の東京六大学野球秋季リーグ戦、明大-早大戦で始球式に登板。母校・明大のユニホーム姿でさっそうと投球し、往年の名投手の貫禄と健在ぶりを示した。
マウンドのプレートよりやや前から投げ込んだ球は、ノーバウンドで捕手のミットに収まった。肩の調子があまりよくなかったという杉下さんだったが、「練習も何もしていないよ。(捕手まで)えらく遠くに見えた」。観衆からの拍手喝采に満面の笑みを浮かべ、スタンドに向け大きく手を挙げた。
杉下さんは結成90周年を迎えた東京六大学野球連盟と「同い年」の1925年生まれ。明大から49年に中日入りし、54年には32勝で最多勝、最優秀防御率、沢村賞などに輝き、球団史上初のリーグ優勝と日本一に貢献。58年までの10年間で211勝を挙げた。選手兼任監督を務めた後、61年には大毎(現ロッテ)に移って4勝を挙げ、通算215勝(123敗)で現役引退した。85年に野球殿堂入りを果たしている。代名詞は縦に鋭く落ちるフォークだ。
「朝から夕方まで投げていた。今では考えられないよね」と明大時代を振り返った杉下さん。90歳を迎えてもなお野球への情熱は衰えない。今年2月には沖縄・北谷の中日キャンプに出向き、臨時コーチも買って出た。
感慨深いのは、今季限りでの引退を表明した山本昌投手(50)だという。杉下さんが長く持っていた中日の通算勝利記録(211勝)を2012年に抜き、219勝まで更新した思い入れの深い後輩。杉下さんは「ここまでよく頑張ったと思う」とたたえ、笑みを広げた。【倉岡一樹】 ・・・ 平成27年10月3日(土)、毎日新聞 12時10分配信より
私のコメント: 東京六大学野球を観戦しましょう。学業は芝居の邪魔にならない