「あさが来た」最終回は4月2日、NHKに「あさロス」怖いの声 |
NHK大阪放送局制作の連続テレビ小説『あさが来た』が昨年10月のスタート以来、好調だ。2月第2週の平均視聴率は関西地区が21・6%、関東24・8%(ビデオリサーチの資料をもとに集計)だった。
その要因として、まずヒロインの波瑠(はる)さん(24)の好演を挙げたい。明治を代表する実業家、広岡浅子をモデルにしたパワフルな白岡あさ役を生き生きと演じる。「九転十起」を座右の銘に豪快な人生を歩む女性像というと、ともすれば視聴者を“疲れさせる”と危惧されたが、彼女の清楚(せいそ)で凛(りん)とした雰囲気に、あさの大胆さとひたむきさが加わり好感を持たれた。
ドラマ『カバチタレ!』などのヒット作を手がけた大森美香氏の脚本の秀逸さも大きい。ウイットに富んだ会話とテンポある展開に視聴者は引き込まれた。「何でだす?」のあさの口癖は、時代の転換期にあって旧来の習慣に素朴な疑問を抱く心情が映し出され、「びっくりぽん」は音楽配信サイトの着ボイスにもなった。
キャスティングも奏功した。あさの夫・新次郎役の玉木宏さんの上品な大阪弁と演技は、大店のお気楽な「ぼんぼん」そのもの。特別ゲストも豪華だ。武田鉄矢さんや笑福亭鶴瓶さん、木村佳乃さん、うどん屋の主人には桂文珍さん…。視聴者を飽きさせない仕掛けが随所に見られた。
忘れてならないのが、五代友厚役のディーン・フジオカさんだ。国内ではほぼ無名だったが、香港や台湾で活躍する彼の端正な容貌と流暢(りゅうちょう)な英語が“外から目線”で大阪を愛した五代像にはまった。「優しく包容力のある夫・新次郎」「進む道を示してくれる五代」という姿に、女性ファンが「新次郎派」と「五代派」に分かれて議論になるなどハートをがっちりつかんだ。
1月22日放送分で五代が死去すると「五代ロス」なる言葉が飛び交った。大河ドラマ『篤姫』などに携わった制作統括、佐野元彦エグゼクティブ・プロデューサーも、こればかりは「想定外」だったようだ。
番組の盛り上がりから、五代の銅像のある大阪取引所や大阪企業家ミュージアム(いずれも大阪市中央区)、浅子ゆかりの大同生命保険大阪本社(同西区)の特別展などは見学者が急増。着実に地域活性に結びついている。最終回は4月2日。NHKには早くも「『あさロス』が怖い」との声が届いている。 (文化部・杉山みどり)
・・・ 2016.2.24 産経新聞 west 05:00 更新 配信より
私のコメント: 「あさが来た」 最終回は4月2日 番組の盛り上がりから、五代の銅像のある大阪取引所や大阪企業家ミュージアム(いずれも大阪市中央区)、浅子ゆかりの大同生命保険大阪本社(同西区)の特別展などは見学者が急増。着実に 地域活性に 結びついている。