「 身をやしない魂をたすけず 」 日蓮聖人御遺文 |
《 身を養う 》 とは、経済や文化的な活動によって、人が生きていく上で必要な入れ物をつくる作業を指します。 《 魂をたすける 》 とは心の営みのことで、入れ物に 内容を注ぎ込み、 充実させることです。
豊かなはずの現代社会に、 漠然とした不安を感じるのは、 この二つのバランスが崩れているからです。
今、私たちは 《 身を養う 》 ことに使うエネルギーに見合うだけの 《 魂をたすける 》 心の営みについて考えなくてはならない時を迎えています。
『千日尼御前御返事』
日蓮聖人の佐渡流罪中、千日尼は、夫の阿仏坊とともに聖人の教えに入信し、その生活を夫婦で支えました。この書は千日尼からの供養の品への御礼と、女性の悩みの質問に答えた長文のお手紙です。女性の成仏を中心に説かれた書ですが、聖人自身の信仰のあり方や、仏教について詳しく示されています。男女を問わず、人のあるべき姿について明 らかにされた感動の書です。 弘安元年(1277) 日蓮聖人 聖寿 五十七歳 ・・・ 日蓮宗 今月の標語より
平成28年(2016年)5月 降誕794年
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