岩国基地 山陰・四国沖に新空域 艦載機で訓練可能 |
米軍再編の一環で厚木基地(神奈川県)の空母艦載機部隊が2017年にも米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)へ移転する計画を受け、国が山陰沖と四国沖に新たな訓練空域を設定し、運用を開始したことが分かった。新空域での訓練はまだ始まっていないが、既に米軍属の担当調整官が国土交通省航空交通管理センター(福岡市東区)に配置され、米軍の要請で訓練実施が可能な状態だ。国交省航空局によると、新たに設定されたのは「岩国臨時留保空域」(ITRA)。再編のロードマップ(06年)で日米両政府が合意した移転条件の一つで、16年11月10日から運用が始まっている。ITRAは、米軍が飛行訓練開始の24時間前までに日本の空域管理を担う航空交通管理センターに申請し、承認を受けて使用する。射撃訓練はできない。センターには同年12月現在、米軍属1人が配置されているが、3人に拡充し、新空域での訓練を管制する場合に日本側との連絡調整を担当するという。艦載機が岩国基地からITRAへ向かうルートは、高度6600~7000メートルとすることも決まり、国交省は「(騒音被害が)危惧されるような超低空ではない」としている。だが、神奈川県大和市の調査によると、厚木基地の滑走路の北1キロで測定した15年度の「うるささ指数(W値)」は、防衛省が防音工事の補助対象とする75以上の88.4。空母艦載機の騒音問題に詳しい相模原市議の金子豊貴男さん(66)は「岩国基地の発着そのものが騒音であり飛行高度の問題ではない」と指摘する。四国沖のITRAの一部と重なる既存の米軍訓練空域では12月初旬、岩国基地所属のFA18戦闘攻撃機が墜落する事故があったばかり。国は艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)の移転先として馬毛島(鹿児島県西之表市)の買収を目指しており、艦載機移転に向けた準備が着々と進んでいる状況で、「岩国爆音訴訟」原告団長の津田利明さん(70)は「岩国基地では今も違法な騒音状態が続いているのに、対策もせずに移転させるのは許せない」と反発している。【門田陽介、大山典男】・・・ 2017年1月1日、毎日新聞 07時30分(最終更新 1月1日 07時45分) 配信より
私のコメント : 2017年1月1日、米軍再編の一環で厚木基地(神奈川県)の空母艦載機部隊が2017年にも米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)へ移転する計画を受けて、国が山陰沖と四国沖に新たな訓練空域を設定し、運用を開始したことが分かった。国交省航空局によると、新たに設定されたのは「岩国臨時留保空域」(ITRA)。再編のロードマップ(06年)で日米両政府が合意した移転条件の一つで、16年11月10日から運用が、すでに、始まっている。国が山陰沖と四国沖に新たな訓練空域を設定されての内容へ、山陰地方における各自治体 関係機関からの動向も、注目される。