西日本豪雨 災害ボランティアセンター開設 岩国、周南、光の社福協 /山口 |
毎日新聞2018年7月12日 地方版 配信より
記録的な豪雨で県東部の鉄道も大きな被害を受け、JR山陽線岩国-徳山間、岩徳線岩国-櫛ケ浜間で不通が続いている。JR西日本などが復旧作業を進めているが広島県内などでの災害対応にも追われ、運転再開のめどは立っておらず、通勤、通学などへの影響が長期化しそうだ。
光市懸山の山陽線では線路沿いの斜面が崩れ、50メートル以上にわたって線路を塞いだ。また、岩徳線でも周南市呼坂で路盤が流失するなどの被害が出た。
岩国市玖珂町の中高一貫校、県立高森高・高森みどり中は中学生の42%、高校生の38%が岩徳線を利用している。校舎の裏山斜面が崩落し、一部が校舎に流れ込んでいることもあり、12日までの休校を決めた。白石信之校長は「JRは復旧のめどが立たず、代替バスもなく、全く先が見えない」と話す。
県教委によると沿線の県立高のうち、高森高をはじめ、光高、光丘高などが運休や道路損壊で通学手段がないため9~11日休校し、一部では夏休みの前倒しも検討している。
山陽線で周南市に通勤する光市の男性会社員(56)は、光駅に定期券の払い戻しに訪れ「代替バスを出してほしい」と訴えた。
JR西日本は、不通区間の定期券や回数券を持っていれば新岩国-徳山間で新幹線を利用できる代替措置をとっている。代替バス輸送については検討中としている。【松本昌樹】
〔山口版〕
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西日本豪雨 災害ボランティアセンター開設 岩国、周南、光の社福協 /山口
毎日新聞2018年7月11日 地方版 配信より
西日本豪雨で大きな被害が出た岩国、周南両市の社会福祉協議会は、災害ボランティアセンターを開設した。光市社福協も11日に開設し、復旧作業を手伝うボランティアの受け入れ態勢を整える。
3市では土砂災害などによる家屋の倒壊や、床上・床下浸水が相次いだ。各センターは、泥や流木の撤去、家財道具の整理などを支援するボランティアを受け付ける。県社福協は「長靴やマスク、タオル、軍手の他、食事や飲み物を持参してほしい」と話した。
各センターの問い合わせ先は、岩国市080・2889・6442▽同市周東町・玖珂町080・2889・6942▽光市0833・74・3023▽周南市0833・92・0027。【祝部幹雄】 〔山口版〕
私のコメント : 平成30年7月21日 西日本豪雨で大きな被害が出た岩国、周南両市の社会福祉協議会は、7月11日に、災害ボランティアセンターを開設している。光市社福協も11日に開設し、復旧作業を手伝うボランティアの受け入れ態勢を整える。 各センターは、泥や流木の撤去、家財道具の整理などを支援するボランティアを受け付ける。県社福協は「長靴やマスク、タオル、軍手の他、食事や飲み物を持参してほしい」と話した。
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西日本豪雨 県内現場ルポ 被害甚大、言葉なく 犠牲者に住民悲痛 /山口
毎日新聞2018年7月10日 地方版 配信より
西日本を襲った豪雨により、県内では、周南、岩国両市で計3人が土砂災害の犠牲となるなど甚大な被害が広がった。県によると9日午後6時現在、周南、岩国、下関など5市で13棟の住宅が全壊、一部損壊した。床上浸水なども全域で多発し、住宅の被害は少なくとも計136棟に上る。岩国市は被害を確認中で、件数はさらに増えるとみられる。交通網も寸断され、下松市笠戸島では県道が土砂で塞がれ、約550人が孤立している。復旧の動きも始まったが、手つかずのままの所も多い被災地を歩いた。【大雨取材班】
周南市樋口で7日未明に発生した土砂崩れでは、民家が倒壊し、この家に住む河村典子(のりこ)さん(64)が亡くなり、70代の夫と40代の息子2人の計3人が重軽傷を負った。
現場には、散乱した材木や、押し寄せた木々の臭いが漂った。周辺の民家や田畑には大量の土砂や岩が流れ込み、撤去には時間がかかりそうだ。
河村さんを知る人たちは「明るく、優しい人だった」などと口をそろえ、悲しみに暮れた。河村さんが約30年間勤めた新聞販売店の元店長、松本和子さん(88)は倒壊現場を見て「立っていられないほど胸が苦しくなった。まだ若いのに気の毒だ」と涙を浮かべた。「物静かで旦那さん思いの人だった」と振り返り、松本さんは7日、河村さんの夫に贈ろうと日本酒を用意していたが、届けることはかなわなかった。
隣家の国島典明さん(61)は2階で「ドドドドド」という「たまげるような」地響きを耳にした。懐中電灯を手に1階に下りると、ももの辺りまで泥に埋まった娘を見つけ、国島さんは足を5針縫うけがをしながら救出した。自宅は倒壊は免れたが、流木が1階を貫通。国島さんは「涙が出る。一生懸命建てたのに」と我が家を見つめた。
同じ集落に住む河谷エミ子さん(68)は、自宅の軒下に大量の土砂が流れ込んだ。水も膝の辺りまで迫り「怖かった」と振り返る。消防隊員に付き添われて避難。帰宅後は、岩国市に住む娘夫婦らの手助けで、泥を流す作業に明け暮れた。「ここに住んで四十数年間。初めての災害」とため息をついた。 〔山口版〕
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西日本豪雨 東萩-益田間、あす運行再開 JR山陰線 /山口
毎日新聞2018年7月20日 地方版 配信より
JR西日本は19日、西日本豪雨の影響で不通となっていた山陰線東萩(萩市)-益田(島根県益田市)間を21日の始発から運行再開すると発表した。
同区間は、萩市内の長門大井-越ケ浜間で線路脇の土砂が崩れる恐れがあったため10日から運転を見合わせていた。20日に最終的な安全確認をし、21日から通常の運行ダイヤに戻す。【祝部幹雄】 〔山口版〕
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西日本豪雨 2人死亡 岩国市、対応を検証へ 「なぜ被災したのか」 /山口
毎日新聞2018年7月17日 地方版 配信より
岩国市の福田良彦市長は16日、西日本豪雨による市内の被害状況について記者会見を開き、土砂災害で高齢者2人が亡くなるまでの市の対応などに問題がなかったか、検証する考えを示した。市のまとめによると、市内の死傷者は計7人。犠牲になった2人のうち、藤井好子さん(70)が周東町上須通にある実家で被災したとみられる7日午前2時15分ごろ、同地区に発令されていたのは避難を促す「避難準備・高齢者等避難開始」だった。もう一人の宮本智(あきら)さん(89)は、午前4時10分に市全域に避難勧告が出た約40分後、同町獺越(おそごえ)の自宅で被災が判明した。福田市長は「地域の人も『まさかあの場所が』というような裏山が崩れた。なぜ被災したのか、避難情報は伝わったのか。市としてやれることがあったのか考える」と語った。【古賀亮至】 〔山口版〕