台風21号 関空「50年に一度」の想定超えた!? 海上空港のもろさ露呈 |
9/5(水) 15:34配信 最終更新:9/5(水) 17:55
産経新聞 配信より
大阪・泉州沖で平成6年9月、当時としては世界にも例のない海上空港として誕生した関西国際空港。長年の悩みは地盤沈下で、運営する関西エアポートによると、開港以来1期島は最大3・43メートル、2期島で4・14メートルほど沈んでいる。護岸のかさ上げ工事などで対策を進めてきたが、今回は「50年に1度」の想定を上回る高波が空港島を襲った可能性がある。専門家は「台風で関空島の排水機能が低下した」との恐れも指摘。海上空港特有のもろさが再び露呈した。台風21号では4日、満潮に向けて大阪湾の潮位が上がる中、台風接近による気圧の低下が海面をさらに押し上げ、猛烈な風と相まって高潮となったとみられている。関空では16年の台風で、護岸を越えた波が道路をえぐり取るなどの被害が発生。護岸が高潮や津波に対して必要な高さを下回らないよう、かさ上げや補強工事を計画的に実施してきた。
国土交通省によると、冠水した関空1期島のA滑走路は海面から約5メートル高い位置にあり、護岸の高さは約2・7メートル。南海トラフ地震で想定される津波の高さ1・7メートルよりさらに1メートル高い。関西エアポートは高波対策にあたり、「50年に1度に相当する高波が来襲しても、波が護岸を越えないようにコンクリートを継ぎ足した」としていたが、結果として滑走路まで水浸しになった。関西エアポートの広報担当者は「今回の高潮被害は、これまでの想定を上回るものだった」と説明しており、対策については今後協議するという。
ただ浸水の原因は、想定外の高潮だけではないとの見方もある。徳島大学の中野晋環境防災研究センター長は「排水ポンプ機能が高潮の影響で低下し、たまった水をうまく排出できなかったのでは」と説明。関空では排水ポンプも増強していたが、機能していなかった可能性を指摘し、「十分な対策が取られているはずの関空が大規模に浸水したのは衝撃的だ」と述べた。
近年は格安航空会社(LCC)の就航が相次ぎ、外国人観光客の利用が急増する関空だが、対岸との「陸路」は、タンカーが衝突した全長3・75キロの連絡橋のみ。関西エアポートによると、大地震でも耐えられる設計だったが、「タンカーがぶつかるとは想定外」(担当者)。船体が橋にめりこんで亀裂が走り、唯一の道は寸断された。移動の大半を連絡橋に依存する海上空港のリスクも露呈したといえる。
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私のコメント : 平成30年9月5日、平成6年9月、海上空港として誕生した関西国際空港に関する問題で、山口県 交通政策課 副課長と私は、対談した。