福井県 杉本前知事のセクハラ認定 性的メッセージなど約1000通 |
福井県 杉本前知事のセクハラ認定 性的メッセージなど約1000通
2026年1月7日午前11時56分
(更新)
福井県 杉本達治前知事のセクハラ認定 女性職員4人に性的関係求めるメッセージなど 約1000通 体触る行為も | NHKニュース | 福井県、ニュース深掘り
先月、辞職した福井県の杉本達治前知事のセクハラに関する県の調査結果が7日、公表されました。
少なくとも4人の女性職員に性的関係を求めるメッセージなどおよそ1000通を送ったり、体を触ったりするセクハラ行為があったと認定し、ストーカー規制法違反や不同意わいせつの罪に抵触する可能性も否定できないとしています。
目次
2項目
認定された行為の詳細
被害女性「一生忘れることができない」「絶対に許さない」
杉本前知事は、県職員からセクハラに関する通報が県の相談窓口に寄せられた問題を受けて先月辞職し、外部の弁護士3人による県の特別調査委員は、通報者や杉本前知事、県庁職員およそ6000人を対象に去年9月から調査を進めてきました。

その調査結果が公表され、通報者を含む少なくとも4人の女性職員にセクハラ行為があったと認定しました。
セクハラ行為は、杉本前知事が県の総務部長として勤務したあとから、知事を務めていた去年までの長期間におよび、セクハラを裏付けるメッセージはおよそ1000通に上るとしています。
さらに、飲食店で女性職員の太ももを触ったり、突然、女性職員の背後からスカートの中に手を入れ、太ももと尻を触ったりする身体的な接触を伴うセクハラ行為も3件、確認されたとしています。
そして、被害者の職員が明確に拒絶しても執ようにメッセージを送ったり、体を触ったりする行為は、ストーカー規制法違反や不同意わいせつの罪に抵触する可能性も否定できないと指摘しました。
調査に対し杉本前知事は、メッセージについて当時はセクハラの認識はなかったとしたうえで、体を触ったことは「全く記憶にない」などと説明しているということです。
これについて調査結果では「説明は信用できず、前知事の言動がセクハラにあたることは明らかだ。前知事が反省の態度を示していることや、辞職したことなどを考慮しても責任は重大だ」と結論づけています。

認定された行為の詳細
セクハラと認定されたLINEや私用メールのメッセージおよそ1000通の中には、「キスしちゃう!?」「ハグとチューをしていいってこと!?」などと、明らかに性的表現を用いたものが数多くあったということです。
ほかにも「こっそりと二人きりで会わない?」といった内容や、「誰にも厳秘でお願いね」と口外しないよう求めるメッセージもあったとしています。
被害者の職員が明確に厳しく拒絶したときはセクハラを認めて謝罪したものの、しばらくすると同じようなメッセージを送り始めたり、暗に性的関係を繰り返し求めたりしたこともあったということで、調査報告書は「嫌がる相手に執ように性的嫌がらせを続けることに執着していた様子がうかがえる」と指摘しています。
また、深夜や休日、業務時間内など時間を選ばずメッセージが送られ、深夜には「またスルー」「放置プレイかあ」「眠れないよう」などというメッセージがしつこく送信されたということで、「職員らの被害感情は極めて厳しい」としています。
今回の調査では、下記3件がセクハラ行為と認定されました。
▽前知事に誘われて断れずに入った飲食店で、2人がけのソファーに座らされ太ももを触られたこと
▽懇親会で向かいに座っていた前知事が両足の間に足を入れて絡めてきたこと
▽飲食した際に突然、背後からスカートの中に手を入れられ、太ももと尻を触られたこと
調査報告書 “対応や組織風土にも問題あった”

調査報告書は、被害の相談を受けた上司や管理職の対応、それに組織風土にも問題があったと指摘しています。
去年4月に県の外部窓口に被害を通報した女性職員は、セクハラを受けた直後に上司に相談しましたが、「同様のLINEが来たらすぐに言ってほしい」と助言したのみだったということです。
また、知り合いの職員に相談し、別の部署の管理職にも伝わりましたが、この管理職は「通報者自身で断ればいい」などと考えて、被害情報をハラスメント対応を所管する人事課に提供しなかったということです。
また今回の調査では、職務上、不利益な扱いを受けることを心配して、途中から調査への協力を断念した人もいたということです。
このため報告書は「セクハラに対する上司や管理職の問題意識の希薄さや対応の不適切さがうかがえる」としたうえで、「被害を通報しにくい組織風土があるように思われる」と指摘しています。
その上で再発防止のため、
▽知事などの特別職や管理職向けの実効性のある研修の実施
▽業務で私的なコミュニケーションツールを使わないよう徹底すること
▽上司がハラスメント事案を覚知した際、ハラスメント対応を所管する人事課に対する報告を義務づけること
などを提言しています。
副知事 “許されるものではない”

鷲頭美央 副知事は「圧倒的に優位な地位にいる知事からメッセージが送られ、被害者の方は長期間にわたって精神的な苦痛を受けた。今回認定された事実は明確なセクハラであり、許されるものではない」と述べました。
また「県は職員の尊厳と安全を守る立場にありながら、被害を未然に防げなかったことを極めて重く受け止めている。被害を受けられた方々に深くおわびを申し上げるとともに、組織改革に全力で取り組み、安心して働ける組織に必ず生まれ変わることを約束する」と述べました。
杉本前知事コメント「被害訴えられた方々に深くおわび」
杉本前知事は、代理人の弁護士を通じてコメントを発表しました。
この中で「公表された報告書については極めて重く受け止めており、事実認定と評価についても尊重します」としています。
その上で「私の不適切な言動や対応により強く不快な思いをされ、被害を訴えられた方々に深くおわび申し上げます。被害者の方々の悲痛な思いを伺い、自らの愚かさ卑劣さを痛感しております。県民のみなさまに対しましても、県政への信頼を損ねる結果となったことを心から申し訳なく思っております」などとしています。
被害女性「一生忘れることができない」「絶対に許さない」
セクハラの被害を受けたとされる4人の女性職員は、年代や部署、業務内容が全く異なり、いずれもやりがいとプライドを持って職務にあたっていましたが、突然、脈絡なく、明らかに性的な関心を寄せているとわかるメッセージが送られてきたということです。
メッセージの内容に驚がくし、杉本前知事の機嫌を損なうと仕事を失うのではないかと強く悩んだということで、聞き取りに対して女性職員たちは「精神的苦痛は一生忘れることができない」とか「どこかで会うかもしれないと思うと不安でならない」などと訴え、涙を流す場面もあったということです。
被害感情は厳しく「謝罪は一切受けたくない」とか「絶対に許さない」などと強く訴えているということです。
一方、前知事の支持者やネット上で攻撃にさらされることに強い恐怖を感じていて、「前知事は表と裏のギャップがありすぎる。表向きは『気さくでいい知事さん』と人は思っていただろう。知事はあんなに頑張っていたのだからテキストメッセージぐらい許してやれという世間やネット上のことばに傷つく」などと話しているということです。
杉本前知事 旧自治省出身 2019年知事選で初当選
杉本前知事は、岐阜県中津川市出身の63歳。
1986年に当時の自治省に入り、総務大臣秘書官をはじめ、福井県の総務部長や副知事、総務省の公務員部長などを務めました。
2019年の福井県知事選挙で初当選し、2023年に再選しました。
福井県は去年10月22日に杉本前知事に関するセクハラの通報について公表し、県が依頼した外部の弁護士が調査を進めてきました。
前知事は当初、自身の進退について調査結果を踏まえて判断する考えを示していましたが、11月25日、臨時の記者会見を開き、通報者を含む複数の職員にセクハラにあたるメッセージを送ったという認識を示して辞職する意向を明らかにし、12月4日に辞職しました。
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