【プレビュー】「森英恵 ヴァイタル・タイプ」4月15日から国立新美術館で 没後初となる回顧展 |
2026.02.07
【プレビュー】「森英恵 ヴァイタル・タイプ」4月15日から国立新美術館で 没後初となる回顧展
【プレビュー】「森英恵 ヴァイタル・タイプ」4月15日から国立新美術館で 没後初となる回顧展 – 美術展ナビ 配信より
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国立新美術館で「生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ」が4月15日から7月6日まで開催されます。本展は、アジア人で初めてパリ・オートクチュール正会員となり、日本のファッションを牽引し、2026年に生誕100年を迎える森英恵【もりはなえ】の没後初となる回顧展です。本展はオートクチュールのドレス、資料、初公開となる作品を含む約400点を通じて、森のものづくりの全貌を明らかにします。
生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ
会場:国立新美術館 企画展示室1E(東京都港区六本木7-22-2)
会期:2026年4月15日(水)~7月6日(月)
開館時間:10:00~18:00
※毎週金‧土曜日は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで
休館日:火曜日
※5月5日(火・祝)は開館
観覧料:一般2,200円、⼤学⽣1,800円、高校生1,400円、中学生以下無料
※障害者手帳をご持参の方(付添の方1名を含む)は入場無料
※4月17日(金)~19日(日)は高校生無料観覧日(学生証の提示が必要)
問い合わせ先 050-5541-8600(ハローダイヤル)
詳しくは公式サイトへ
「ヴァイタル・タイプ」な人 森英恵に迫る
1950年代にキャリアを開始した森英恵は、当初、映画衣装の制作を通じて頭角を現すようになります。戦後の高度経済成長期の日本において、家庭を持ちながらデザイナーとして社会的にも大きな仕事を成し遂げる姿は、新しい女性像の先駆けとして注目されるようになりました。そのような中で森が1961年、雑誌『装苑』にて新たに提唱したのが「ヴァイタル・タイプ」という人物像です。快活で努力を惜しまないその姿は、森のその後の生き方とも大きく重なるものでした。1965年にはニューヨークコレクションにデビュー。以降、日本のみならず晩年まで世界を股にかけて活動を続けました。展覧会では森のデザイナーとしての表現だけではなく、生き方とその創造の根幹にまで迫ります。
「生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ」展示風景 島根県立石見美術館 撮影:小川真輝
森英恵の足跡をたどる3つの見どころ
1.日本人初、そしてアジア人初となるパリ・オートクチュール正会員、森英恵によるドレスが一堂に
1977年から27年間にわたり森英恵がライフワークとして取り組んだ膨大な数のオートクチュールコレクションからテーマごとにドレスを展示します。高品質な素材と卓越した技術を持って世界に挑んだ一点ものの作品群から森の美意識と創造力の高さを体感できます。
ハナヱ・モリ ファイナルオートクチュールコレクション 2004年7月7日 提供:森英恵事務所
2.森がこだわった日本産の布地
1965年、アメリカへと活動の場を広げた森英恵は、着物文化を背景に成熟していた日本産の帯地や絹織物で制作した作品を発表しました。高品質な絹地に鮮やかな色彩のプリントを施したオリジナルの布地は日本的美の表現としてすぐに注目を集めるようになります。本展では、森が使用した衣装の布地について改めて調査を行った結果、新たに発見された布の原画や試し刷りについても展示します。
右近テキスタイル デザインハウス テキスタイル「晩夏に咲く」 四季ファブリックハウス 1972年 森英恵事務所
森英恵《ブランドラベル、帯地のコート》1964年 ハナヱ・モリ 島根県立石見美術館 撮影:小川真輝
3.日本初展示となるメトロポリタン美術館蔵の森英恵作品
今回、ニューヨークのメトロポリタン美術館に収蔵されている森英恵のドレスを日本にて初めて紹介します。森の顧客であり、日本美術の高名なコレクターであったメアリー・グリッグス・バークは、自身が所有する伊藤若冲《月下白梅図》(1755年)から着想を得たドレスの制作を森英恵に特別に依頼。このドレスを含む、森英恵作品4点が東京展のために出品されます。本展では多くの衣装、資料を通じ、これまであまり紹介されてこなかった森のアメリカ時代の活躍を網羅的に伝えます。
森英恵《イヴニングアンサンブル》1974年 ハナヱ・モリ メトロポリタン美術館、ニューヨーク 1996年 メアリー・グリッグス・バーク氏寄贈(1996. 130. 6a, b)
The Metropolitan Museum of Art. Image source: Art Resource, NY
森英恵《イヴニングアンサンブル》1968年 ハナヱ・モリ メトロポリタン美術館、ニューヨーク 1975年 森英恵氏寄贈(1975. 86. 1a-c)
The Metropolitan Museum of Art. Image source: Art Resource, NY
4.森英恵がファッションを文化にするために力を注いだメディア発信に注目
森英恵が活動を開始した1950年代初頭、戦後間もない日本では文化としてのファッションは未だ発展途上の段階にありました。森は日本におけるファッションの地位を向上させる必要性を強く感じ、ファッションについて語る基点として、1966年『森英恵流行通信』を自身の店舗の情報誌という形で発行するようになります。1970年に雑誌名を『流行通信』と改め、その後、日本を代表するファッション誌へと発展していきました。1978年には東京・表参道にブランドの拠点となるハナヱ・モリビルを竣工。そこでは自身のブランドだけでなく、海外の著名デザイナーも来日してショーを行うなど、東京のファッション動向を語るうえで欠かせない存在となりました。雑誌や店舗をはじめとする情報発信の場を自ら創出していった、デザイナーとしての先駆的な取り組みについて紹介します。
アートディレクション:江島任『森英恵流行通信』10号、1966年9月3日 ファッションハウス 森英恵 島根県立石見美術館
1章 日本の森英恵 ヴァイタル・タイプ
本展は全5章で、森英恵の作品と生き方、哲学をひもときます。
展覧会タイトルにもなっている「ヴァイタル・タイプ」とは、森が1961年1月号の雑誌『装苑』で提唱した人物像です。生き生きとして生命力に溢れ、敏捷びんしょうげに目を光らせた女性。そして、一生懸命になれる仕事を持ち、努力を惜しまない活動家。それはまさに森英恵自身の姿とも重なるものでした。ここでは当時の取材記事を取り上げ、森自身が「アーティストであり、働く女性であり、妻であり母である」という新しい女性イメージを牽引する存在だったこと、そうした姿を洋服を作ることを通して創出していた様子を辿ります。また、森自身がこの時期に中心的に取り組み、その後の活動を軌道に乗せる大きなきっかけとなった映画衣装の仕事についても紹介します。
「ひよしや」開店の頃 1950年代半ば 撮影:石井幸之助 提供:森英恵事務所
森英恵《赤い花柄の男性用アロハシャツ(映画『狂った果実』衣装)》1956年 島根県立石見美術館 撮影:小川真輝
2章 アメリカの森英恵
1960年に初めて訪れたパリ、ニューヨークに刺激を受け、世界に活躍の舞台を広げたいと考えた森英恵は、日本の美意識について改めて知ろうと、日本美術・文学・そして日本の布地について自ら学び直しました。このときの研究成果をもとに、1965年に森はニューヨークで初となるコレクション「MIYABIYAKA(雅やか)」を発表。「East Meets West(東と西の出会い)」と報じられて好評を得、同地の高級百貨店での取り扱いが始まりました。また、すぐに雑誌『ヴォーグ』の名編集長ダイアナ・ヴリーランドがその才能に気づき、色鮮やかで美しい日本の布を生かした優美な表現を世界中に伝えたことで、森のその後の活躍が決定づけられました。
島根県立石見美術館所蔵の《イヴニングアンサンブル(ジャンプスーツ、カフタン「菊のパジャマドレス」)》も写真家リチャード・アヴェドンによる撮影で『ヴォーグ』に大きく取り上げられ、アメリカ時代の森英恵の活躍を象徴する一作です。本章でメトロポリタン美術館所蔵の作品を展示し、森のアメリカ時代の足跡に迫ります。ここでは当時、森英恵が協働して布地を制作し、現在でも稼働を続けている布作りの現場を取材した撮り下ろし映像も上映します。
森英恵 《イヴニングアンサンブル (ジャンプスーツ、カフタン「菊のパジャマドレス」)》1966年 ハナヱ・モリ 島根県立石見美術館 撮影:小川真輝
森英恵《イヴニングアンサンブル(コート、ドレス)》1968年 ハナヱ・モリ 島根県立石見美術館 撮影:小川真輝
3章 ファッションの情報基盤を作る ―出版・映像・表現の場作り
1966年、ファッションハウス森英恵では最新のファッション情報を紹介する媒体として『森英恵流行通信』を刊行します。鋭い切り口と充実した特集記事が話題となり、1970年からは雑誌『流行通信』となって継続されました。1976年には森英恵の長男が編集長を務め、サブカルチャー誌へと発展する『STUDIO VOICE』の制作を始め、さらにアメリカのファッション業界紙『WWD』も日本に導入。1978年には表参道のランドマークとなったハナヱ・モリビルを完成させます。ビルは森のショーを開催するほか、ファッションに敏感な人々の交流の場ともなりました。1985年には現在も続くテレビ番組「ファッション通信」を開始するなど、森は多くのファッションメディアの立ち上げに関わってきた稀有なデザイナーだといえるでしょう。3章では自社の成長とともに、新たな情報メディアを立ち上げていくことで、日本のファッションに関する発信力向上に大きく貢献したハナヱ・モリグループの事業について焦点を当てます。
ダイジェスト版「ファッション通信」2025年編集 提供:インファス・ドットコム
設計:丹下健三、撮影:村井修 ハナヱ・モリビル 1978年 画像提供:村井久美(村井修 写真アーカイヴス)
4章 フランスの森英恵 オートクチュール
1977年、森はパリ・オートクチュール組合の正会員となり作品発表を始めます。これは日本に続きアメリカでの活躍も認められ、作品のオリジナリティやアーティストとしての社会的信用が評価されたことで実現した、アジア人初の快挙となりました。森はそれまでの独自の色や柄を生かす作品に加え、パリではオートクチュールならではの素材や技巧をつくした作品作りに挑戦し、創作の幅を広げていきました。ここでは「刺す」「織る」「たたむ・重ねる」「墨絵」「花」「白と黒」「お嫁さん」など、技法や素材に注目したテーマを立て、1977年のデビューコレクションから、2004年のファイナルコレクションまでを網羅的に展覧します。
森英恵《イヴニングアンサンブル (ジャケット、ブラウス、スカート)》1977年秋冬 ハナヱ・モリオートクチュール 撮影:小川真輝
5章 森英恵とアーティストたち
森英恵のクリエイションは多くのアーティストたちとの協業の中で生まれました。ここでは森を支え、その仕事を豊かにした松本弘子(モデル)、奈良原一高(写真家)、田中一光(グラフィックデザイナー)、岡田茉莉子(女優)、黒柳徹子(女優)、横尾忠則(美術家、グラフィックデザイナー)、佐藤しのぶ(オペラ歌手)らとの交流について、アーティスト本人所蔵の森の衣装や作品、また資料を通じて紹介します。
奈良原一高《森英恵》提供:島根県立美術館
Narahara Ikko Archives
アートディレクション:横尾忠則『流行通信』No.195、1980年4月 株式会社流行通信 島根県立石見美術館
《エピローグ》
生前、森英恵の近くにいた家族や友人へのインタヴューを通じて、多角的に森の素顔に迫ります。森がはぐくんだ美意識は時代が移り変わっていくなかで、どのように未来の世代へと受け継がれていくのでしょうか。ここでは映像作家/現代美術家の志村信裕による本展のための撮り下ろし映像として上映します。
左:森星、右:森泉《エピローグ》より 2025年 志村信裕
そのほかにもスポット展示として、織物や刺繍の伝統を持つインドや中国の招きにより、その国独自の素材や技法を生かしたコレクション「HANAE MORI Made in India」(1969年~)、「HANAE MORI Made in China」(1979年~)を通じて育まれた作品や文化交流の紹介や、1969年に販売を開始した発色豊かなカジュアルドレスと、「ハナヱ・モリ バンロン」にも注目します。
森英恵《ハナヱ・モリ バンロン・コレクション》1969~70年代 ヴィヴィド 島根県立石見美術館 撮影:小川真輝
森英恵という大きな存在を丁寧にひもとく本展は、ファッション好きだけでなく、多くの人にさまざまなヒントを与えてくれそうです。(美術展ナビ)
◇国立新美術館が2026年度展覧会スケジュールを発表
初来日のダ・ヴィンチが出展されるルーヴル美術館展から
萩尾望都×山岸凉子×大和和紀三人展など多彩な5展を開催予定
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私のコメント : 令和8年2月8日、国立新美術館で「生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ」が4月15日から7月6日まで開催されます。本展は、日本のファッションを牽引し、2026年に生誕100年を迎える森英恵【もりはなえ】の没後初となる回顧展です。オートクチュールのドレス、資料、初公開となる作品を含む約400点を通じて、森英恵のものづくりの全貌を明らかにします。
| 生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ |
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| 会場:国立新美術館 企画展示室1E(東京都港区六本木7-22-2) |
| 会期:2026年4月15日(水)~7月6日(月) |
| 開館時間:10:00~18:00 ※毎週金‧土曜日は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで |
| 休館日:火曜日 ※5月5日(火・祝)は開館 |
| 観覧料:一般2,200円、⼤学⽣1,800円、高校生1,400円、中学生以下無料 ※障害者手帳をご持参の方(付添の方1名を含む)は入場無料 ※4月17日(金)~19日(日)は高校生無料観覧日(学生証の提示が必要) |
| 問い合わせ先 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
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